古い保険は見直すと〇円安くなる、というのはウソだ。
お宝保険、というのをご存知ですか。
バブル時以前に加入した生命保険のうち、
支払った保険料よりも受け取る保険金のほうが
断然額が大きい、
という保険のことをいいます。
保険の見直しが流行っていますが、
見直せば〇〇円安くなる
というのはウソで、
見直したら、安くなる場合もあればそうでない場合もあるよ、
というのが本当です。見直すときは
お宝保険かどうか?!をキビシクチェックすることが絶対に必要です。
お宝保険かどうかのチェック項目
では具体的に、どういう保険がお宝保険でしょうか。
- 定期の掛け捨てではなく、終身保障があるのがお宝保険
掛け捨ての定期保障の保険は、お宝保険ではありません。
定期保険、というと銀行に預ける「定期預金」とイメージがかぶってしまって、いつか利息を付けて元金が返ってくるような気がしてしまいますが、保険に関しては全く逆です。
定期保険とは、ある一定の期間だけの保障をする、という保険でほとんどの場合が掛け捨て・満期返戻金のないもの ですから間違えないようにしましょう。
掛け捨て定期とお宝保険(?)がセットの「定期保険特約付普通終身保険」をチェック
これは我が家が1994年に加入していた某大手生命保険。
「定期保険特約付普通終身保険」というやつです。
結婚するときによくわからないままに加入したもので、
夫が死んだら2500万円になる保険だと思っていました。
注目すべきは、「主契約」と「定期保険特約」の部分。2,500万円の保険金が
二つに分かれているんです。
主契約:死亡・高度障害保険金額、200万円。
定期保険特約:特約死亡・高度障害保険金額【15年満了】23,000,000円
この保険は、 定期保険がついている、普通終身保険 なんです。
つまり、26歳から41歳の間に死んだ場合のみ、死亡保険は満額の2,500万円になるけれど、
41歳以降に死んだ場合は200万円しかもらえない保険です。
こういう、二段階の保険のことを「定期保険特約付普通終身保険」というのですね。
お宝になるのは、終身保険の部分
この保険は、現在の保険見直しサービスが最も解約を勧めてくるタイプのものなんですが、
定期保険の部分(41歳まで2300万円の保険)については、早めの見直しが必要かと思います。
がっ
終身の200万の部分については慎重に検討する必要があります。
60歳払込満了なんである
この保険は、60歳払込満了、つまり、60歳までに全ての保険料を払い込むタイプの保険です。
つまり、60歳以降は保険料を払わなくっても、いつ死んだとしても200万円は受け取ることのできる保険。
遺族には絶対200万円は残すことができる保険です。
そしてこの200万円の部分についてのみ、月々の掛け金を計算してみると、
26歳から15年間は 毎月1,900円×12か月×15年間 = 342,000円
27歳から60歳までの33年間は、毎月2,852円×12か月×33年間=1,129,392円
合計 1,471,392円
150万円弱の支払いで、いつ死んだとしても200万円をもらえる保険です。
これは安易に解約するべきではありません。
予定利率・逆ザヤ・・・
バブル期より前は利息が高く、保険会社では長いこと運用するんだったらこれくらいお支払できるという「予定利率」というものが今より断然高く設定されていました。
この予定利率は、その後どんなに超低金利になったとしても変更することはできません。
(結局保険会社の持ち出しになってしまう部分がありましてこれを「逆ザヤ」と呼んだりするそうです。
バブル期(1996年、平成8年)以前のものは高い予定利率のことが多く、契約者に有利な内容になっているようです。
古い保険は見直せ見直せって言われるけれど、
中にはカンタンに見直すと逆に損になるものもあります。
定期保険・終身保険・満期・お宝保険など、わたしたちも予備知識を持った上で、
プロの意見を聞いてみると、
損をせずにすむと思います。